中間ダクトファン(3室用:風呂、脱衣室、便所)を制御している。
定格:10A 300V AC
ここの配線のいやらしいところは、便所の3分遅れスイッチWN5276が並列に入っているところだ。まぁ、双方単純な機械スイッチなので独立に機能する。ロジックでいえば、OR回路を形成している。
定格:10A 300V AC (表示ランプは100V用)(ファン回路4A 100V AC)
回路図で表現するとこんな感じ。
20年前はこういう変態回路が流行っていたらしい。PANAの古いカタログにも応用例として出ていた位だ。
National 2006-208電設資材カタログP181
さて、現在入手可能な類似機能の部品は、WN5294 である。
トライアックを使用した電子式。
定格:0.5A 100V AC
回路図で表現するとこんな感じ。
電子式ってのがみそで、実は他のスイッチとの並列接続は禁止されている。(付属の説明書には記述がないが仕様書にはしっかり書いてある。)
風呂換気中に便所のスイッチを入れると、WN5294がリセットされてしまうのだ。こいつの制御回路は、端子間の電圧を掠め取って動作しているんだが、それがショートされて0Vになっちゃうんだな。汎用リレーを入れて何とかしようと思ったが、WN5294の動作条件は、100V5W~50W。リレーは5Wもない。動くかもしれないが保障範囲外だ。風呂換気中にトイレに入ったら風呂換気を再投入する。そういうもんだと納得してもらうしかない。WS5292K の祟りなんである。
今回は、会社の事務所に転がっていた不良在庫が1個あったので事なきを得たが、今後はしらを切るしかない。
げろげろ、施工後回路図間違えている。上じゃなくて、下に繋がなきゃ。3分遅れスイッチWN5276はなかなかの優れもので、上はただのスイッチ、下は3分遅れスイッチになっている。上は照明、下はFANってな使い方をする。このマンションでは便所照明は単独のスイッチを用意してあるので、WN5276の上スイッチは使わない。
正しい回路図はこちら。
追伸。先週検査を完了した件の部屋は、竣工当時からの住人が出た部屋で、風呂、脱衣室、便所、北向きの洋室が一面黒黴だらけだった。排気グリルは綿埃と黒黴で詰まりまくりここ数年は一切の換気が行えていなかったようだ。RC造(鉄筋コンクリート構造)の「高気密」の住居は、換気が行えなくなると「高湿度」の館になるということだ。配電盤にまで黒黴が生えている家なんて初めて見た。排気グリルのお掃除はちゃんとやりましょう。
Comments