Title
木曾路名所圖會
Book
木曾路名所圖會卷之一
Section
近江 醒井
Description
柏原まで一里半此駅に三水四石の名所あり町中に流れ有て
至て清し寒暑にも増減なし
【中略】
Subtitle
西行水
Description
同西町民家の裏にあり岩間より清泉涌出す
泡子の里諺あれども怪しき事なれば取らず
【中略】
西行
水上は清きなかれの醒井にうき世の垢をすゝきてやみむ
【中略】
光行紀行
・・・彼西行が
「道の邊に清水なかるゝ柳かけしはしとてこそたちとまりつれ」と
よめるもかやうの所にや
【略】
Book
木曾路名所圖會卷之二
Section
美濃 細久手
Description
大湫まで一里三十町山家也坂多し京より下りは此所まで登り
坂多しこれよりひがしは下りがち也細久手は土地の高き所なり
Subtitle
月吉日吉里
Description
細久手の南土岐郡の内月吉里日吉里両村双べて里あり
此所より三日月形の白石出る名石なるゆへ世に賞美す
【中略】
山家
西行
夜る昼のさかひはこゝに有明の月吉日吉里をならべて
【略】
Section
美濃 大湫
Description
大井まで三里半細久手大湫共に宿賤し
【中略】
Subtitle
西行法師塚
Description
大井の宿半里西中野村にあり五輪石搭婆を建る
Subtitle
西行硯池
Description
中野村にあり
Section
美濃 大井
Description
中津川まで弐里半此宿山中にして相對の家三四町許餘は山間に散在す
西行
【山】 【氷】
夜もすから嵐の音に風さへて大井のよとに霰をそきく
同
【あ】
またれつる入相の鐘の音すなりあすもやをらは聞んとすらん
此二首の哥は西行と記して大井の宿内
稻葉山長國寺に記しあり
Subtitle
花なし山
Description
大井の宿の南東野村の中嶋といふ所にあり西行法師
東行の帰りに三年こゝに住して竹林庵といふ庵の古*を
遺す又其時の井もこゝにあり
「山家」
西行
【な】
思へたゝ花のなからん木の本に何をかけにて我はすみけん
【後略】
Figure 2057-2058
西行塚
西行硯石
西行坂
Book
木曾路名所圖會卷之三
【無し】
Book
木曾路名所圖會卷之四
Section
信濃 下諏方
Description
和田へ山路五里八町諏方の駅一千軒許もあり商人多し旅舎
に出女あり夏蚊なし少あれどもさゝず雪深して寒烈し
【中略】
Subtitle
須波乃湖
Description
周十一里*亘三里許鯉鮒亀甲あり今は水治りて
いにしへに及ざるもの*玄冬の頃湖面風ひびらひてより氷鏡*
ごとし
【略】
「山家集」
西行
【すへき】
春をまつすはの渡しも有物をいつを限にとけぬつらゝそ
【後略】
Book
木曾路名所圖會卷之五
【無し】
Book
木曾路名所圖會卷之六
【無し】
End
底本::
書名: 木曾路名所圖會
発行: 文化二年乙丑三月
著者: 秋里籬島
画 : 西村中和
画像データベース::
所蔵: 埼玉県立図書館
書名: 木曽路名所図会
翻刻::
翻刻者: 新渡戸 広明(nitobe@saigyo.net)
入力::
入力者: 新渡戸 広明(nitobe@saigyo.net)
入力機: SHARP Zaurus MI-E21
編集機: IBM ThinkPad X31 2672-CBJ
入力日: 2006年03月12日
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