Title
秋篠月清集
Author
藤原良経
Description
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西行法師身まかりける次のとし定家の許へ遣しける
去年の今日花のしたにて露消し人の名残の果そ悲しき
返し 定家
花のしたのしずくに消えし春はきてあはれ昔にふりまさる人
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ふじわら-のよしつね ふぢはら— 【藤原良経】
(1169-1206) 鎌倉初期の廷臣・歌人。九条兼実(かねざね)の子。摂政、従一位太政大臣。筆名、式部史生秋篠月清。後京極殿と呼ばれる。和歌を俊成・定家に学び、清澄高雅な歌風をもって後鳥羽院歌壇の主要歌人となる。詩・書画にもすぐれた。歌集「秋篠月清集」は六家集の一。千載和歌集以下の勅撰集に三一三首入集。
あきしのげっせいしゅう —しふ 【秋篠月清集】
〔作者の筆名、秋篠月清による〕家集。三巻。藤原良経自撰。1204年頃成立。六家集の一。高雅で清新な作品が少なくない。歌数千六百余首。月清集。
大辞林 第二版
藤原良経 ふじわらのよしつね 1169‐1206 (嘉応 1‐建永 1)
平安末〜鎌倉初期の廷臣,歌人。 摂靭⊿(せつろく) 家九条兼実の子として生まれ, 左大臣を経て従一位摂政太政大臣に昇る。 和歌を藤原俊成に学び,建久期前半 (1190‐97) には, 歌壇を主宰して定家ら新風歌人の庇護者となり, 《花月百首》や《六百番歌合》を開催。 建久7 年 (1196) の政変により一時籠居したが, のち政界に復帰し,後鳥羽院歌壇においても中心人物として《新古今集》編纂に貢献した。 仮名序を執筆し,巻頭歌作者となっている。 漢詩を摂取した,独特の清澄高艶の歌風に見るべきものがある。 《新古今集》竟宴の翌年,急逝。 家集に《秋篠月清 (あきしのげつせい) 集》があり, 《千載集》以下の勅斤⊿集に 313 首入集。 また,書にもすぐれた才能を発揮し, 〈後京極流〉の始祖となる。 〈般若理趣経〉 (仁和寺) や,数通の書状類のほか, 〈佐竹本三十六歌仙切〉〈紫式部日記絵巻詞書〉〈豆色紙〉〈和漢朗詠集切〉などの筆跡を残した。
上条 彰次
『ネットで百科@Home』
End
親本:
新編国歌大観 第三巻
角川書店
1985年
底本:
NHKブックス[857]
西行の風景
1999年4目25日 第一刷発行
桑子敏雄
日本放送協会
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