八代集の緑
- 古今和歌集/古今和歌集巻第一/春歌上
寛平御時きさいの宮の歌合によめる/源むねゆきの朝臣
24ときはなる/松の緑も/春くれは/いま一しほの/色まさりけり
- 古今和歌集/古今和歌集巻第一/春歌上
歌たてまつれとおほせられし時、よみてたてまつれる/つらゆき
25我せこか/衣はるさめ/ふることに/のへのみとりそ/色まさりける
- 古今和歌集/古今和歌集巻第一/春歌上
西大寺のほとりの柳をよめる/僧正遍昭
27あさ緑/いとよりかけて/白露を/玉にもぬける/春の柳か
- 古今和歌集/古今和歌集巻第四/秋歌上
題しらす/よみ人しらす
245みとりなる/ひとつ草とそ/春は見し/秋は色ゝの/花にそ有ける
- 古今和歌集/(別巻)/(再掲)
/僧正遍昭
1128あさみとり/いとよりかけて/白露を/玉にもぬける/春の柳か
*ナシ
注記【仮名序中、古注にあり、古今集・27に重出】
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第一/春歌上
松のもとにこれかれ侍りて花を見やりて/坂上是則
42ふかみとり/ときはの松の/かけにゐて/うつろふ花を/よそにこそみれ
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第一/春歌上
/藤原雅正
43花のいろは/ちらぬまはかり/ふる郷に/つねには松の/緑なりけり
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第三/春歌下
いつみのくにゝまかりけるに、うみのつらにて/よみ人しらす
111春ふかき/色にもあるかな/住のえの/そこもみとりに/みゆるはま松
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第四/夏歌
/
165匂ひつゝ/ちりにし花そ/おもほゆる/夏は緑の/はのみしけれは
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第十二/恋歌四
返し/
813くれなゐに/涙しこくは/緑なる/そてももみちと/みえまし物を
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第十二/恋歌四
わさとにはあらす、時々ものいひ侍ける女、ほと久しうとはす侍けれは/よみ人しらす
835高砂の/松をみとりと/見しことは/したのもみちを/しらぬなりけり
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第十二/恋歌四
返し/
836時わかぬ/松のみとりも/かきりなき/思ひには猶/色やもゆらん
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第十三/恋歌五
土左かもとよりせうそこ侍ける返事につかはしける/さたもとのみこ
932ふかみとり/そめけむ松の/えにしあらは/うすき袖にも/なみはよせてん
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第十七/雑歌三
おとこの物にまかりて、ふたとせはかりありてまうてきたりけるを、ほとへてのちにことならひに、こと人になたつときゝしはまことなり、といへりけれは/よみ人しらす
1226みとりなる/まつほとすきは/いかてかは/したはゝかりも/もみちせさらん
注記【1226番歌詞書本文、ことならひに→ことなしひに:天・中・貞による】
- 後撰和歌集/後撰和歌集巻第二十/賀歌△哀傷
西四条のみこの家の山にて、女四のみこのもとに/右大臣
1385なみたてる/松のみとりの/枝わかす/おりつゝちよを/たれとかはみん
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第一/春
菅家万葉集の中/
40浅みとり/野へのかすみは/つゝめとも/こほれてにほふ/花さくらかな
注記【抄25】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第二/夏
/したかふ
85紫の/藤さく松の/木すゑには/もとのみとりも/見えすそ有ける
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第五/賀
/
278青柳の/みとりの糸を/くり返し/いくらはかりの/春をへぬらむ
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第五/賀
延喜御時御屏風に/つらゆき
291松をのみ/ときはとおもふに/よとゝもに/なかすいつみも/みとりなりけり
注記【抄433】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第七/物名
あらふねのみやしろ/すけみ
384くきもはも/みなみとりなる/ふかせりは/あらふねのみや/しろくみゆらん
注記【抄476】【4・5句ニ「あらふねのみやしろ」ヲ読ミ込ム】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第八/雑上
住吉に、くにのつかさの臨時祭し侍ける舞人にて、かはらけとりてよみ侍ける/
456をとにのみ/きゝわたりつる/住吉の/松のちとせを/けふみつるかな
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第八/雑上
五条の内侍のかみの賀の屏風に、松の海にひたりたる所を/伊勢
457海にのみ/ひちたる松の/ふかみとり/いくしほとかは/しるへかるらむ
注記【抄516】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第九/雑下
又とふ/これひら
516ちとせふる/松のした葉の/色つくは/たかしたかみに/かけてかへすそ
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第九/雑下
かうふりやなきをみて/仲文
551河柳/いとはみとりに/あるものを/いつれかあけの/ころもなるらん
注記【抄541】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第九/なかうた
身のしつみぬることをなけきて、勘解由判官にて/源したかふ
571あら玉の/としのはたちに/たらさりし/ときはのやまの/やまさむみ/風もさはらぬ/ふちころも/ふたゝひたちし/あさ霧に/こゝろもそらに/まとひそめ/みなしこ草に/なりしより/物おもふことの/葉をしけみ/けぬへき露の/よるはをきて/なつはみきはに/もえわたる/蛍を袖に/ひろひつゝ/冬は花かと/みえまかひ/このもかのもに/ふりつもる/雪をたもとに/あつめつゝ/ふみみていてし/みちはなを/身のうきにのみ/ありけれは/こゝもかしこも/あしねはふ/したにのみこそ/しつみけれ/たれこゝのつの/さは水に/なくたつのねを/久かたの/雲のうへまて/かくれなみ/たかくきこゆる/かひありて/いひなかしけむ/人はなを/かひもなきさに/みつしほの/よにはからくて/すみの江の/まつはいたつら/おいぬれと/みとりのころも/ぬきすてん/はるはいつとも/しら浪の/なみちにいたく/ゆきかよひ/ゆもとりあへす/なりにける/舟のわれをし/君しらは/あはれいまたに/しつめしと/あまのつりなは/うちはへて/ひくとしきかは/物はおもはし
注記【他ニ異文アレドモ省略=堀・北】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第九/なかうた
返し/よしのふ
572世中を/おもへはくるし/わするれは/えもわすられす/たれもみな/おなしみ山の/松か枝と/かるゝ事なく/すへらきの/ちよもや千世も/つかへんと/たかきたのみを/かくれぬの/したよりねさす/あやめ草/あやなき身にも/人なみに/かゝるこゝろを/おもひつゝ/よにふるゆきを/君はしも/冬はとりつみ/夏はまた/くさのほたるを/あつめつゝ/ひかりさやけき/久かたの/月のかつらを/おるまてに/時雨にそほち/露にぬれ/へにけん袖の/ふかみとり/色あせかたに/いまはなり/かつした葉より/くれなゐに/うつろひはてん/秋にあはゝ/まつひらけなん/花よりも/木たかきかけと/あふかれん/ものとこそみし/しほかまの/うらさひしけに/なそもかく/よをしもおもひ/なすのゆの/たゆるゆへをも/かまへつゝ/わか身を人の/身になして/おもひくらへよ/もゝしきに/あかしくらして/とこなつの/くもゐはるけき/ひとなみに/をくれてなひく/我もあるらし
注記【他ニ異文アレドモ省略=堀・北】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第十一/恋一
題しらす/かねもり
679逢ことは/かたいさりする/みとりこの/たゝむ月にも/あはしとやする
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第十二/恋二
/
739しのひつゝ/おもへはくるし/住のえの/松のねなから/あらはれなはや
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第十三/恋三
/
844したもみち/するをはしらて/松の木の/うへのみとりを/たのみけるかな
注記【830番歌詞書原表記から847番歌詞書原表記まで、正保版本は1丁分前後に乱丁】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第十六/雑春
正月叙位のころ、ある所に人++まかりあひて、子日の歌よまむといひて侍けるに、六位に侍ける時/大中臣能宣
1027松ならは/ひく人けふは/ありなまし/袖のみとりそ/かひなかりける
注記【抄381】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第十六/雑春
/よみ人しらす
1070むらさきの/色しこけれは/ふちの花/まつのみとりも/うつろひにけり
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第十七/雑秋
/みつね
1131紅葉ゝの/なかるゝ時は/たけかはの/ふちのみとりも/色かはる覧
注記【抄414】
- 拾遺和歌集/拾遺和歌集巻第十八/雑賀
清和の女七のみこの八十賀、重明のみこのし侍ける時の屏風に、竹に雪のふりかゝりたるかたある所に/つらゆき
1177白雪は/ふりかくせとも/千世まてに/竹のみとりは/かはらさりけり
注記【抄440】
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第一/春上
入道前太政大臣大饗し侍ける屏風に、臨時客のかたかきたる所をよめる/藤原輔尹朝臣
16むらさきも/あけもみとりも/うれしきは/春のはしめに/きたる也けり
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第一/春上
題しらす/民部卿経信
30あさみとり/野への霞の/たなひくに/けふの小松を/まかせつる哉
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第一/春上
たいしらす/藤原元臣
76あさみとり/みたれてなひく/あをやきの/色にそ春の/風もみえける
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第二/春下
民部卿泰憲近江守に侍けるとき、三井寺にて歌合し侍りけるに藤の花をよみ侍ける/よみ人しらす
156すみの江の/松のみとりも/むらさきの/*色にてかくる/きしの藤なみ/*4色にそかくるイ
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第四/秋上
公基朝臣丹後守にて侍ける時、くにゝて歌合し侍けるによめる/涼
282鹿の音に/秋をしるかな/高砂の/おのへの松は/*みとりなれとも/*5ときはなれともイ
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第七/賀
たいしらす/よみ人しらす
432君かよを/なにゝたとへん/ときはなる/松のみとりも/ちよをこそふれ
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第七/賀
後冷泉院御時、大嘗会御屏風、近江国亀山松樹多生/式部大輔資業
458万よに/千代のかさねて/みゆる哉/かめのをかなる/松のみとりに
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第十六/雑二
忍ひたるおとこのほかにいてあへなといひ侍けれは/新左衛門
908春霞/たち出む事も/おもほえす/浅みとりなる/空のけしきに
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第十七/雑三
同し御時蔵人にて侍けるに世中かはりて前蔵人にて侍けるを、当時に臨時祭の舞人にまかり入て試楽日よめる/橘俊宗
982思ひきや/衣の色は/みとりにて/みよまて竹を/かさすへしとは
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第十七/雑三
賀茂神主成助かもとにまかりて酒なとたうへて、いまゝて冠たまはさりける事をなけきてよみ侍ける/津守国基
988もみちする/かつらの中に/住よしの/松のみひとり/みとりなるかな
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第十七/雑三
同院高松女御にすみうつり給てたえ++に成給ての比、松風心すこく吹けるをきゝて/
992松風は/色やみとりに/ふきつらん/もの思ふ人の/身にそしみぬる
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第十八/雑四
緑竹不弁秋といふこゝろを(*不知イ)/大蔵卿師経
1049みとりにて/色もかはらぬ/くれ竹は/よの長きをや/あきとしるらん
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第十八/雑四
永承四年内裏歌合に、松をよめる/前太宰帥資仲
1050いはしろの/おのへの風に/年ふれと/松のみとりは/かはらさりけり
- 後拾遺和歌集/後拾遺和歌集第二十/神祇△雑六
すみよしにまいりてよみ侍ける/蓮仲法師
1176住吉の/松のしつえに/神さひて/みとりに見ゆる/あけの玉かき
*1177
- 金葉和歌集/金葉和歌集巻第一/春歌
実行卿の家の歌合に霞の心をよめる/少将公教母
9あさみとり/かすめる空の/けしきにや/ときはの山も/春をしるらん
- 金葉和歌集/金葉和歌集巻第一/春歌
松間桜花といへる事をよめる/内大臣
38春毎に/松のみとりに/うつもれて/風にしられぬ/花桜哉
- 金葉和歌集/金葉和歌集巻第二/夏歌
v
応徳元年四月、三条内裏にて庭樹結葉といへる事をよませ給ける/院御製
101をしなへて/*梢あをはに/なりぬれは/*松の翆も/わかれさりけり/*2梢みとりにイ/*4松のちとせもイ
- 金葉和歌集/金葉和歌集巻第十/雑部下
大路に子をすてゝ侍りけるをしくゝみにかきつけ侍りける歌/
652身にまさる/物なかりけり/みとり子は/やらん方なく/かなしけれとも
*651
- 金葉和歌集/(別巻)/(初度本にありて底本になき歌)
屏風の絵にをんなとものわかなつめるところをよめる/紀貫之
730わかなつむ/われを人みは/あさみとり/野へのかすみも/たちかくさなん
*ナシ
- 金葉和歌集/(別巻)/(初度本にありて底本になき歌)
亭子院歌合に読る/坂上是則
731あさみとり/そめてみたれる/あをやきの/いとをは春の/風やとく覧
*ナシ
- 金葉和歌集/(別巻)/(三奏本にありて底本になき歌)
故郷城柳をよめる/源道済
881ふるさとの/みかきのやなき/はる++と/たかそめかけし/あさみとりそも
*ナシ
- 詞花和歌集/詞花和歌集巻第一/春
古郷のやなきをよめる/源道済
15ふるさとの/みかきの柳/はる++と/たかそめかけし/あさみとりそも
- 千載和歌集/千載和歌集巻第一/春歌上
右大臣に侍ける時、家に歌合し侍りけるに、霞の歌とてよみ侍ける/摂政前右大臣
8霞しく/春のしほ路を/見渡せは/みとりを分る/沖つしら浪
- 千載和歌集/千載和歌集巻第一/春歌上
/藤原基俊
32春雨の/降初しより/片岡の/すそ野の原そ/あさ緑なる
- 千載和歌集/千載和歌集巻第五/秋歌下
百首の歌奉りける時、よめる/藤原清輔朝臣
366立田山/松のむら立/なかりせは/いつくか残る/緑ならまし
- 千載和歌集/千載和歌集巻第五/秋歌下
故郷落葉といへる心を読る/惟宗広言
375故郷の/庭は木葉に/色かへて/かはらぬ松そ/緑なりける
- 千載和歌集/千載和歌集巻第十八/雑歌下△雑体△短歌
堀川院御時、百首歌奉りける時、述懐の歌によみてたてまつりける/源俊頼朝臣
1158もかみ河/瀬ゝの岩かと/わきかへり/思ふこゝろは/おほかれと/ゆく方もなく/せかれつゝ/底のもくつと/なることは/もにすむ虫の/われからと/思ひしらすは/なけれとも/いはてはえこそ/なきさなる/かたはれ舟の/うつもれて/ひく人もなき/なけきすと/浪のたちゐに/あふけとも/むなしき空は/みとりにて/いふこともなき/かなしさに/音をのみなけは/からころも/おさふる袖も/くちはてぬ/何事にかは/あはれとも/思はん人に/あふみなる/打いてのはまの/うちいてゝ/いふともたれか/さゝかにの/いかさまにても/かきつかん/ことをのきはに/吹かせの/はけしき比と/しりなから/うはの空にも/おしふへき/あつさの杣に/宮木ひき/みかきか原に/せりつみし/むかしをよそに/きゝしかと/わか身のうへに/なりはてぬ/さすかにみよの/はしめより/雲の上には/かよへとも/なにはのことも/ひさかたの/月のかつらし/おられねは/うけらか花の/さきなから/ひらけぬことの/いふせさに/よもの山辺に/あくかれて/このもかのもに/たちましり/うつふしそめの/あさころも/花のたもとに/ぬきかへて/後の世をたにと/おもへとも/思ふひと++/ほたしにて/行へきかたも/まとはれぬ/かゝるうき身の/つれもなく/経にける年を/かそふれは/いつゝの十に/なりにけり/いま行すゑは/いなすまの/光のまにも/さためなし/たとへはひとり/なからへて/過にしはかり/すくすとも/夢に夢みる/心ちして/ひま行こまに/ことならし/更にもいはし/冬かれの/おはなか末の/露なれは/嵐をたにも/またすして/もとのしつくと/なりはてん/程をはいつと/しりてかは/暮にとたにも/*しつむへき/かくのみつねに/あらそひて/なをふる里に/住のえの/塩にたゝよふ/うつせかひ/うつし心も/うせはてゝ/有にもあらぬ/世の中に/又なにことを/み熊野ゝ/浦のはまゆふ/かさねつゝ/うきにたへたる/ためしには/鳴尾の松の/つれ++と/いたつらことを/かきつめて/あはれしられん/ゆく末の/人のためには/をのつから/忍はれぬへき/身なれとも/はかなきことも/雲鳥の/あやにかなはぬ/くせなれは/是もさこそは/みなしくり/朽葉かしたに/うつもれめ/それにつけても/津の国の/生田の杜の/いくたひか/あまのたく縄/くりかへし/心にそはぬ/身をうらむらん/*109たのむへきイ
*1157
注記【部立において、底本では「短歌」とあるが、他本により改めた】
- 千載和歌集/千載和歌集巻第十九/釈教歌
おなし百首の時、色即是空々即是色、の心をよめる/摂政家丹後
1227むなしきも/色なる物と/さとれはや/春のみ空の/みとりなるらん
*1226
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第一/春歌上
天暦御時屏風歌/壬生忠見
12春日野の/草は緑に/成にけり/わかなつまむと/たれかしめ剣
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第一/春歌上
祐子内親王藤つほにすみ侍けるに、女房うへ人なとさるへきかきり物かたりして、春秋のあはれいつれにか心ひくなとあらそひ侍けるに、人++おほく秋にこゝろをよせ侍けれは/菅原孝標女
56浅緑/花もひとつに/かすみつる/おほろにみゆる/春の夜の月
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第一/春歌上
寛平御時后宮の歌合歌/伊勢
65水のおもに/あやおりみたる/春雨や/山の緑を/なへて染らん
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第一/春歌上
百首歌たてまつりし時/摂政太政大臣
66常盤なる/山の岩ねに/むす苔の/染ぬみとりに/春雨そふる
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第一/春歌上
延喜御時、御屏風に/凡河内躬恒
68春雨の/降そめしより/青柳の/いとのみとりそ/色まさりける
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第一/春歌上
建仁元年三月歌合に、霞隔遠樹といふことを/権中納言公経
72たかせさす/むつたのよとの/柳原/みとりもふかく/かすむ春かな
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第一/春歌上
/宮内卿
76うすくこき/野辺の緑の/若草に/跡まてみゆる/雪のむら消
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第二/春歌下
堀川院御時百首歌たてまつりけるに、花歌/大納言師頼
123木の下の/苔の緑も/みえぬまて/やへちりしける/山桜かな
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第二/春歌下
藤の松にかゝれるをよめる/
166緑なる/松にかゝれる/藤なれと/をのかころとそ/花は咲ける
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第六/冬歌
冬歌中に/太上天皇
581ふかみとり/あらそひかねて/いかならん/まなく時雨の/ふるの神杉
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第七/賀歌
京極とのにて、はしめて人++歌つかうまつりしに、松有春色といふ事をよみ侍し/摂政太政大臣
735をしなへて/木のめも春の/あさ緑/松にそ千世の/色はこもれり
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第八/哀傷歌
/小野小町
758あはれなり/我身のはてや/朝みとり/つゐには野辺の/霞と思へは
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第十四/恋歌四
御返し/女御生子
1253浅緑/ふかくもあらぬ/青柳は/いろかはらしと/いかゝたのまむ
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第十八/雑歌下
松/
1696老ぬとて/松はみとりそ/まさりける/我黒髪の/雪のさむさに
*1694
- 新古今和歌集/新古今和歌集巻第十八/雑歌下
なきさの松といふことをよみ侍ける/源順
1709老にける/なきさの松の/ふか緑/しつめるかけを/よそにやはみる
*1707